BD Recharge™ CD 培地添加剤

グルコース及びL-グルタミン不含、粉末
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BD Recharge™ CD 培地添加剤は、Yeast Extract(酵母エキス)に比肩する生産性向上効果を発揮する、組成が明らかな(Chemically Defined ; CD)培地添加剤です。動物由来成分やタンパク質は含みません。BD Rechargeの組成はYeast Extract(酵母エキス)に基づいており、Yeast Extractの成分のうち、CHO細胞の増殖や組換えタンパク質生産を促進する物質のみが含まれています。そのため、下流の精製工程での不純物除去に関わる負担を軽減できます。特に、Yeast Extractに良く応答する細胞株に対して、BD Rechargeの使用をお勧めします。BD Rechargeは、バイオ医薬品製造における収率と安定性の向上、そしてリスクの低減に貢献します。

カタログ番号 容量 希望小売価格
670002 100 g 29,000円
670003 1 kg 165,600円
670004 5 kg 761,760円

ロット間で安定した品質

大豆や酵母など、生物由来の加水分解物の成分はロット間で異なることがあります。製造現場では工程の標準化や再現性が求められ、工程の安定性向上は重要な課題の一つです。
CD 培地添加剤であるBD Rechargeのロット間差は、Yeast Extractに比べてとても小さいことが確認されています(図1)。原料のロット間差軽減により製造工程の安定化が図られ、ひいては製造計画の効率化やバッチの不合格率低減により、最終的な製造コストを削減することが可能になります。(具体的な検証は、 "Cost-in-Use white paper"をご覧ください)


グラフ:Yeast ExtractとBD Recharge のロット間差の比較

図1. Yeast ExtractとBD Recharge のロット間差の比較
複数のロットのYeast Extract (n=11)とBD Recharge (n=12) を高速液体クロマトグラフィーで分析して、複数の成分の量を測定しました。Yeast Extractについては11ロットの平均回収量を100%として、BD Rechargeについては理論的含有量を100%として、各ロットの回収率を示します。Boxは、全データの中央50%が含まれる範囲を示し、Box中の線は全データの中央値を示します。
結果:BD rechargeのロット間差はYeast Extractよりも小さく、組成が安定していました。



高い収量の実現

Yeast Extractや大豆ペプトンなど、生物由来加水分解物にはロット間差や法規制への対応などのリスクがありますが、バイオ医薬品製造には加水分解物が今なお広く用いられています。それは、収量増加などの利点がリスクを凌駕するためです。
BD Rechargeは、加水分解物のもたらす高い生産性に加え、ロット間の安定性を併せ持つ、CD 培地添加剤です。Yeast Extractを用いた場合とほぼ同等の収量を、BD Rechargeの使用により安定して得ることができます(図2)。


グラフ:図2. Yeast ExtractまたはBD Rechargeを用いた場合の、タンパク質収量の比較

図2. Yeast ExtractまたはBD Rechargeを用いた場合の、タンパク質収量の比較
組換えモノクローナル抗体を発現するCHO細胞をYeast Extract (3.0g/L) または BD Recharge (1.7g/L) を添加した培地で10日間培養して、抗体生産量を測定しました(n=2)。図には、添加剤を加えない場合(Media-only Control)の抗体生産量を1として、相対的な生産量と±1 S.D.を示します。
結果:BD Rechargeにより、Yeast Extractを用いた場合と同等かそれ以上に抗体生産量が上昇しました。



リスクの低減

Yeast Extractなどの生物由来加水分解物の組成はとても複雑で、未同定の物質が多数含まれます。組成が明らかなBD Rechargeを使用することで、不純物の除去に関わるリスクを低減できます。
さらに、BD Rechargeは、動物由来原料を一切使用しない工場で製造されています。このことにより、交差汚染のリスクが大幅に低減されます。また、「動物由来原料不使用」の基準については、BDは「3次原料までAnimal Free」という、業界で最も厳しい基準を採用しています。



組換えタンパク質の品質

バイオ医薬品の製造では、収量だけではなく、タンパク質の品質も重要視されます。BD RechargeはYeast Extractに含まれる有効成分のみを含むため、どちらを用いた場合にも同等のタンパク質が生産されると考えられます。


グラフ:Yeast ExtractまたはBD Rechargeを用いて生産したタンパク質の品質検証

図3. Yeast ExtractまたはBD Rechargeを用いて生産したタンパク質の品質検証
タンパク質の品質を検証する手法の一つに、荷電状態の検証があります。イオン交換クロマトグラフィーでは、タンパク質の帯びている電荷の総量と分布に応じて分離がなされます。そのため、荷電状態が似ているタンパク質は同様の溶出パターンを示すと考えられます。
Yeast ExtractまたはBD Rechargeを培地に添加してモノクローナル抗体を生産し、イオン交換クロマトグラフィーにより分析しました。図には、全ピークの面積に対する、各ピークの面積の割合と±1 S.D.を示します。タンパク質の生産は2回ずつ行い、それぞれ3回ずつクロマトグラフィー分析を行いました。
結果:BD Rechargeを用いて生産したモノクローナル抗体の8つのピークの面積比は、Yeast Extractを用いた場合とほぼ同様であり、生産されたモノクローナル抗体の荷電状態が似ていることが示唆されました。



BD Recharge の導入

Yeast ExtractからBD Rechargeへの切り替えには、煩雑な作業は必要ありません。BD RechargeはYeast Extractの有効成分情報を基にして設計されているため、切り替えに際して技術的な問題はほとんど生じないと考えられます。
製薬企業で独自に開発された培地を含め、様々な基礎培地との組み合わせで、BD Rechargeが効果を発揮することが確認されています。BD Rechargeを使用する際には、目的の細胞がよく増殖するCD培地と組み合わせることをお勧めします。BD Rechargeは、回分培養(batch culture)と流加培養(fed-batch culture)のどちらの形式でも使用可能です(図4)。流加培養の場合にも、培養開始時にBD Rechargeを添加した方が高い効果を得られる傾向があります。


グラフ:BD Rechargeを回分培養、流加培養に用いた際のタンパク質収量

図4. BD Rechargeを回分培養、流加培養に用いた際のタンパク質収量
モロクローナル抗体を発現するCHO細胞培養液に、BD Rechargeを培養開始時のみ(Batch)または複数回(Fed-batch)添加、15日間培養後の抗体生産量を測定しました(n=2)。図には、添加剤を加えない場合(Media Control)の抗体生産量を1として、相対的な生産量と±1 S.D.を示します。
結果:回分培養と流加培養の両方で、BD Rechargeの添加により抗体生産量の増加がみられました。また、フィード条件の調整により、より高い収量が得られました。