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血流感染マネジメントバンドル

日本BDでは東海地区において毎年「東海血流感染セミナー」を開催しております。
本セミナーでは、血流感染に関わる血液培養や関連領域の教育・啓発を目的として作成された「血流感染マネジメントバンドル」に関するパネルディスカッションをプログラムに組み入れております。
パネルディスカッションで討議・改訂された「血流感染マネジメントバンドル」を本サイトにて公開させて頂きますので是非ご覧ください。
以下に血流感染マネジメントバンドル作成委員長のご挨拶文を掲載させて頂きます。



「血流感染マネジメントバンドル」 公開にあたって

東海血流感染ネットワーク 代表世話人
血流感染マネジメントバンドル 作成ワーキンググループ 委員長
愛知医科大学大学院医学研究科 臨床感染症学 主任教授
三鴨廣繁


東海地区では2008年より血流感染予防に関する教育・啓発を目的として、医師・薬剤師・看護師・臨床検査技師が中心となって東海血流感染ネットワークを組織し、毎年セミナーを開催してきました。第8回東海血流感染セミナーにおいて血流感染予防の標準化を目指した血流感染マネジメントバンドルが教育・啓発に有用であると結論づけられました。そこで2016年の第9回東海血流感染セミナー開催にあたって「血流感染マネジメントバンドル2017」を作成するワーキンググループを編成しバンドル案を作成し、第9回東海血流感染セミナーではバンドル案をたたき台として活発な討議を行い、その討論を経て、ワーキンググループで再検討し、その成果物として本バンドルを公開することになりました。
 本バンドルは、セプシス患者の救命を目指すSurviving Sepsis Campaign Guidelineや日本版敗血症診療ガイドラインとは異なり、臨床現場におけるプラクティカルな予防策を看護部門、検査部門、AS(Antimicrobial Stewardship)部門、ICT(Infection Control Team)部門ごとにバンドル化することにより血流感染の予防を目指すというものです。また、血液培養検査の標準化が進んでいない小児部門についてもバンドル化しているのが特徴の一つです。さらに、本バンドルはプロセスバンドルとストラクチャーバンドルの2つのパートで構成されていますが、プロセスバンドルは原則として個別事例での対応状況を、ストラクチャーバンドルは原則として病院全体の状況を評価するものとなっています。各施設の評価に関しては、プロセスバンドルとストラクチャーバンドルを合計するのではなく、それぞれのパートで遵守率を出すように設定されています。これにより、各施設で改善すべき項目が明らかになり、個別事例ではどの点を修正していくべきかなどが明らかになると考えています。
 本バンドルは、日本の多くの先生方にご利用いただき、改善すべき点など多くのご意見やご要望をいただきました。それらのご意見も参考にして、血流感染マネジメントバンドル作成ワーキンググループで検討を加え改訂をくわえております。改訂版を公開した後にはご賛同頂く施設による実態調査を行い、毎年開催される東海血流感染セミナーにおいてセミナー参加者と活発な討議を行い、新たな改訂に取り組んでおります。
本バンドルを活用いただき、忌憚のない意見を賜わりたいと考えています。先生方の意見により、さらに優れたバンドルの構築に繋がると考えていますのでよろしくお願いいたします。

動画視聴(2020年)

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、2020年度版の更新はございません。かわって、第13回東海血流感染セミナー(ウェブ開催)より、血流感染マネジメントバンドルに関する2講演をご案内いたします。

講演1 「血流感染マネジメントバンドル2019の今後」
座長:松島 由実 先生 岡波総合病院 看護部 部長
演者:三鴨 廣繁 先生 愛知医科大学大学院医学研究科 臨床感染症学 主任教授
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講演2 「血流感染マネジメントバンドル2019 その後の状況(検査部門)」
座長:犬塚 和久 先生 元 JA愛知厚生連 医療事業部 専門官
演者:舟橋 恵二 先生 JA愛知厚生連 江南厚生病院 臨床検査技術科 技師長
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