今般の新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスを、BD Flu エグザマンで検出できますか?
現在世界中で流行している新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスはA型インフルエンザウイルスの一種です。 他の市販されているインフルエンザ迅速診断キットと同様に、BD Flu エグザマンは、既に確認されているA型及びB型インフルエンザウイルスに高度に保存され存在しているインフルエンザA及びB核タンパク抗原を検知します。それによって、BD Flu エグザマンは、製品添付文書に記載されているような多くのA型(H1N1)ウイルスのヒト及び動物株を検知します。しかしながら、現在のところ弊社では、BD Flu エグザマンが今般の新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスを検出できるとする十分なデータを得ておりません。 新型インフルエンザの検出にあたってのインフルエンザ迅速診断キット(以下、RIDT(Rapid Influenza Diagnostic Test))の使用に関しては、2009年5月2日に米国CDCより、感染患者に迅速インフルエンザ診断検査の使用を推奨するに足るデータは未だ得られていないという発表(関連リンク(1))がありました。さらに、新たに2009年8月10日、「新型インフルエンザAウイルスの検出を目的とするインフルエンザ迅速診断テストの使用における暫定的ガイダンス(Interim Guidance for the Detection of Novel Influenza A Virus Using Rapid Influenza Diagnostic Tests);関連リンク(3)」が発表されました。このCDCのガイダンスでは、未だに新型インフルエンザに対する市販のRIDTと逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(以下、RT-PCR)の比較検討を行った文献は少ないものの、限られたデータによるとRIDTはRT-PCRに比して感度が低いため、RIDTの陰性結果は必ずしも新型インフルエンザ感染を除外できないことを指摘しています。 新型インフルエンザの検出を目的としてBD Flu エグザマンをご使用になる場合には、下記のCDCの情報などをご参考にしていただき、十分に注意して結果を解釈していただくようお願いいたします。新型インフルエンザの感染は、RT-PCRまたはウイルス培養などで確定診断されます。 *なお、BD Flu エグザマンとの反応性が確認されているウイルス株については製品の添付文書をご参照ください。(http://www.bdj.co.jp/poct/products/1f3pro00000cy9yu.html) <関連リンク> (1) 新型H1N1(豚)インフルエンザのアウトブレイク中のインフルエンザ様症状のある患者への迅速診断テストの使用について(Use of Rapid Influenza Diagnostic Tests for Patients with Influenza-like Illness during the Novel H1N1 Influenza Virus (Swine Flu) Outbreak);CDC(アメリカ合衆国疾病予防対策センター)(2009年5月2日) http://www.cdc.gov/h1n1flu/guidance/rapid_testing.htm (2) (1)の翻訳が国立感染症研究所感染症情報センターのホームページで紹介されています。 http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009cdc/CDC_rapid_testing.html (3) 新型インフルエンザAウイルスの検出を目的とするインフルエンザ迅速診断テストの使用における暫定的ガイダンス (Interim Guidance for the Detection of Novel Influenza A Virus Using Rapid Influenza Diagnostic Tests);CDC(アメリカ合衆国疾病予防対策センター)(2009年8月10日) http://www.cdc.gov/h1n1flu/guidance/rapid_testing.htm
BD Flu エグザマンは従来のインフルエンザと新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスを鑑別できますか?
BD Flu エグザマンで従来のインフルエンザウイルスと今回の新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスを区別することはできません。今回の新型インフルエンザはA型インフルエンザの一種です。従って、今回の新型インフルエンザであってもその他のA型インフルエンザであっても、キットで検出された場合の判定は同様に「A型インフルエンザ陽性」となります。
BD Flu エグザマンで陽性になっても、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスなのか他のA型インフルエンザなのか、わからないのであれば、どうやったら鑑別ができるのか教えてください。
ウイルスのRNAを抽出して増幅し(RT-PCRなどによります)、その塩基配列から、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスに特徴的な配列を確認する必要があります。 ヘマグルチニン(HA)、ノイラミニダーゼ(NA)の型を確認しても、季節性インフルエンザウイルスであるAソ連型に同じなので、これだけでは最終の確認に至りません。詳しくは下記リンクなどをご参照ください。 <関連リンク> (1) 新型インフルエンザ症例定義(厚生労働省;2009年5月22日改定) http://www-bm.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/info_medical.html (2) CDCによる「新型インフルエンザA(H1N1)症例の調査に使用する症例定義の暫定的な手引き(2009年5月13日)」(国立感染症研究所感染症情報センターのホームページ) http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009cdc/CDC_04.html
BD Flu エグザマンは症状のない人に対しても使用できますか?
結果を得ることは出来ますが、偽陽性の場合も稀にあります。 結果解釈に混乱をきたす可能性がありますので、症状の無い人への使用はお奨めできません。
BD Flu エグザマン検査キットは、薬局で購入して自宅で検査することができますか。
BD Flu エグザマン検査キットは、体外診断用医薬品であるため、薬局では購入できません。もしご自身で新型インフルエンザを疑われる場合には、まず各地域の保健所に設置された発熱相談センターに相談することになります。 <関連リンク> (1) 都道府県による新型インフルエンザ相談窓口(厚生労働省ホームページ) (2) 各地域の全国の保健所一覧(国立感染研究所感染情報センターのホームページ) (3) 全国保健所長会の新型インフルエンザ対策
今般流行している新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスは何故このように話題となり、また危惧されているのでしょうか?
インフルエンザウィルスの核酸は、直接mRNAとならないマイナスセンスの8分節したRNAで構成されていますが、由来の異なるウィルスがブタに重複感染すると(ブタにはトリ型も感染します)時にRNAのシャッフル(再構成)が起こり、新しい感染性の高い、高病原性の新型が出現しないとも限らないので、強く注意がなされている訳です。 日本を含めて世界中で人から人への感染が確認されており、感染を繰り返す(passage:通過する)間に、強毒性(高病原性)を獲得しないとも限りません。 また、今回の新型インフルエンザについては、季節性インフルエンザと同様に感染力が強いものの、多くの患者が軽症のまま回復しているとされています。しかしながら、心臓疾患、呼吸器疾患、糖尿病等の基礎疾患がある方、免疫が低下している方等、重症化しやすいグループの方は注意が必要です。 <関連リンク> (1) Information about the Flu -including the new H1N1 Flu- for People with Certain Medical Conditions;CDC(アメリカ合衆国疾病予防対策センター)(2009年8月12日) http://www.cdc.gov/flu/professionals/flugallery/2009-10/certain_medical.htm (2) 重症化しやすい基礎疾患を有する者等について (厚生労働省) http://www-bm.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu090523-04.pdf
弱毒性(低病原性)と強毒性(高病原性)の違いとは何ですか?
インフルエンザウイルスは、細胞表面にあるシアル酸と言う糖鎖に先ず結合し、後に細胞内へ侵入して増殖をしますが、この結合を担うのが、ウイルス表面に露出しているHA(ヘマグルチニン)です。HAは主だった二つの部分(サブユニット)からなり、全体が輪のように結ばれた形をしています。このような結ばれた状態では、シアル酸に結合する(=感染する)ことができません。結合する(=感染する)ためには、サブユニット間のある部分が切断されなければなりません。 切断はエンドペプチダーゼと言うタンパク分解酵素によってなされますが、切断部位のアミノ酸配列によって、切断を担う酵素に違いのあることが分かっています。酵素による切断が感染をもたらすことから、これらの酵素が体のどこに存在するかが、毒性(病原性)に大きく影響してきます。 例えば、切断部位がリジンやアルギニンなどの塩基性アミノ酸からなるとフューリン(furin)によって、また塩基性以外のアミノ酸の場合はトリプシン(trypsin)で切断されます。フューリンは全身に存在しますが、一方、トリプシンは気道や腸管など局所に存在しています。もしウイルスHAの切断(開裂)部位が塩基性アミノ酸からなっている場合、そのウイルス株は全身で感染を引き起こし、著しい毒性(病原性)を示すことになります。このように、HAのアミノ酸配列のわずかな違いが弱・強毒性(低・高病原性)を分けることになる訳です。 ちなみに、H(HA:ヘマグルチニン)、N(NA:ノイラミニダーゼ)に付いている番号は抗原性の違いを表すのみで、毒性(病原性)の程度を示すものではありません。但し、これまで分離された高病原性トリウイルスはH5、またはH7ですので、Hの型(抗原性)に留意し、先ずこれを確認することはもちろん重要です。
今回の新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスに対して日常生活ではどのように対応したらよいでしょうか?
現在のところ、検出されたウィルスは強毒性(高病原性)ではないようです。手洗い・うがいの慣行、必要があればマスク装着などの対策を実践しましょう。そして感染機会の高まる人ごみを避けましょう。 パニックに陥ることなく冷静な対応をするために、随時提供される国や地方自治体からの情報に注意を払うことが大切です。 厚生労働省のホームページで具体的な対策についての情報が提供されています。 (http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html)
今回の新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスについて最新の情報はどこで入手できますか?
下記の主なリンクから最新の情報をご確認ください。 <日本国内> (1) 厚生労働省_緊急情報 (2) 国立感染症研究所_感染症情報センター (3) 全国保健所長会 <海外> (1) World Health Organization (世界保健機構;WHO) (2) US Centers for Disease Control and Prevention (アメリカ合衆国疾病予防対策センター;CDC)
●陽性判定の場合、5分以内に陽性ラインが現れることがあります ●抽出試薬が小分けに分注されています ●A型とB型が2つの窓に分かれ、一目で識別できます
インフルエンザの季節に除菌・ウイルス不活化効果のあるマスクでいっそうの安心を!