BD、エイズワクチン開発に100万ドルを寄付
2002/01/21
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。
IAVI(国際エイズワクチン推進機構:International AIDS Vaccine Initiative)が発表した同機構へのBDの助成金及び器材の寄付についての発表の翻訳文をお知らせいたします。
なお、BD米国本社のサイト( http://www.bd.com/press/ )にはIAVI発表の原文が転載されております。
研究機関の協働によりエイズワクチンの開発・試験を加速し、開発途上国も臨床試験に参加。
IAVI(国際エイズワクチン推進機構)がインペリアルカレッジおよびチェルシーアンドウエストミンスター病院に中央研究所を開設。
ベクトン・ディッキンソン(BD)100万ドルの寄付を約束。
2001年12月13日: ロンドン]
新たな国際的官民提携により有望なAIDS予防ワクチン候補がヒトを対象とした臨床試験によって速やかに開発され、特にアフリカおよびアジアの開発途上国が自らワクチンの試験を行なうための資材および訓練を確実に得られるようになります。
IAVIおよびインペリアルカレッジ(Imperial Collage of Science、Technology and Medicine)は、医療品の製造販売を行うBD(Becton、Dickinson and Company、本社所在地:米国ニュージャージー州フランクリンレイクス)より補助金を受けて研究施設を開設しました。この研究施設はエイズワクチン候補が世界中のあらゆる施設でヒトを対象とした試験を終了後、その評価をコーディネートする情報交換センターとしての役割を担います。研究所はロンドンのチェルシーアンドウエストミンスター病院セント・ステファンズ・センター(St Stephen’s Centre、Chelsea and Westminster Hospital)内に置かれます。
同研究所は、さまざまなワクチンの手法を並行して調査することでエイズワクチン開発を加速しようとするIAVI活動の一翼を担います。IAVIは、ヒトを対象とした臨床試験の初期段階で各ワクチンを選別することにより、最適のものを優先して開発・試験に進めようとするもので、この先数年間で、最低12種類のエイズワクチン候補を用いた、ヒトを対象とした試験を後援する予定です。2種類はすでにケニアおよび英国で試験が始まり、それらワクチンの評価にはロンドンの中央研究所が支援を行ないます。
IAVIの社長兼CEOであるDr. Seth Berkleyは、「エイズワクチンの開発が1ヶ月短縮されるたびに50万人近い命が救われます。私たちはワクチン開発を速めるためにはできる限りのことを行い、この恐ろしい伝染病に終止符を打たなければなりません。」と語っています。
「有望なエイズワクチン候補はなるべく早くヒトを対象とした治験を実施すべきです。安全性に関して決して妥協は許されませんが、不必要な遅れを容認することもできません。」とインペリアルカレッジ免疫学教授でチェルシーアンドウエストミンスター病院中央研究所の所長Dr. Frances Gotchは述べています。
研究所の重要な使命は、開発途上国の研究者に対し、訓練と最新の設備の利用機会を提供することです。ロンドンの研究所は、現在、IAVIが後援するワクチン開発チームと協働で研究に従事していますが、将来、ケニヤ、ウガンダ、南アフリカ、インドおよび中国、また同様に米国および英国においてエイズワクチン候補の試験を実施します。
同研究所は最新のワクチン試験装置を完備していますが、その一部はBDからIAVIへの資金援助によるものです。BDの資金援助には100万ドルの援助資金と、BDの主要事業部門であるBDバイオサイエンス(BD Biosciences、本部所在地:米国カリフォルニア州サンノゼ)からのBD ファックスキャリバー(FACSCalibur)自動細胞分離解析装置(価格:約10万ドル)の寄付が含まれています。これはIAVIの世界的エイズワクチン開発プログラムに対する民間企業からの資金提供としてはこれまでで最大のものです。さらにBDバイオサイエンスは研究中のワクチンに対する免疫反応のモニタリングでIAVIに協力します。
「この研究所は世界レベルでのワクチン開発チームの協働を促進します。とりわけエイズが一番被害をもたらしている開発途上国では、早急にワクチン試験を推進することは不可欠です。」とBDバイオサイエンス社長Deborah J. Neffは述べています。
同研究所はエイズワクチン候補がヒトを対象とした試験で効果を発揮しているかを測定するために用いる試験の標準化を支援することで、ワクチン研究チーム間の協力を促進します。
「これまでの世界におけるエイズワクチン開発のための研究努力には相互の連携がなく、研究者はそれぞれが異なる方法でワクチンの評価を行なっていたため、互いに研究結果を比較し他から学ぶということができませんでした。」とIAVI研究開発担当上級副社長Dr. Wayne Koffは指摘しています。成功をおさめるエイズワクチン開発の唯一の方法というものは存在せず、画期的な製品は協働によってのみもたらされると思われるため、ワクチン研究者間の協調を図ることは不可欠です。
世界におけるエイズ感染の最新情報
国連の最新の統計によれば新規HIV感染は年間5百万件という率で発生しています。3百万件以上がサハラ以南のアフリカで、そして2百万件近くがアジアにおける感染です。現在、HIVに感染している患者は男性、女性、子供を含めて合計4,000万人です。またHIVが初めて確認された1981年以来2,500万人の患者が死亡していると推定されています。
IAVI(国際エイズワクチン推進機構:International AIDS Vaccine Initiative)
IAVI (http://www.iavi.org/)は世界的な非営利団体で、安全で、有効で、かつ手に入りやすい予防的エイズワクチン開発のための科学研究を促進することを目標としています。これまでのところIAVIは、複数の国にまたがる6つの製品開発チームに対し3,500万ドル以上を投資してきましたが、それらのチームはひとつないし複数のエイズワクチン候補をアフリカないしアジアで開発しています。IAVIはまた、エイズワクチンが開発されたら、それを必要とするすべての人々に対し速やかに支給できるようにする仕事もひとつの役割です。
1996年に創設されたIAVIを主として支援しているのはBill & Melinda Gates財団、ロックフェラー、SloanおよびStarrの各財団、世界銀行、および英国、オランダ、カナダ、アイルランド、米国、およびノルウェーの各国政府です。IAVIはUNAIDSの協力研究所です。
インペリアルカレッジ(Imperial Collage of Science、Technology and Medicine)
インペリアルカレッジ(http://www.ic.ac.uk)は応用科学、技術、および医学分野における英国最大の大学です。研究の質に関しては英国の大学施設の中でトップ3に常にランクされ、研究開発収入(1999年〜2000年度、33,900万英ポンド)および研究予算(1999年〜2000年度、17,600万英ポンド)も最も大きな大学のひとつです。
BD(Becton、Dickinson and Company)およびBDバイオサイエンス
BDは医療技術企業であり、医療施設、ライフサイエンス分野の研究者、臨床検査室、企業および一般の人々に医療用検査機器、用具、および診断用製品を提供しています。
BDバイオサイエンスは、BDの主要部門のひとつで、ライフサイエンス分野を支える世界最大規模の会社のひとつです。BDバイオサイエンスは、生物医学における開発および診断を加速するための製品およびサービスを提供しています。
主幹分野は分子生物学、細胞生物学、免疫および細胞解析における専門知識、画期的な製品の開発、および世界規模の研究です。世界中の医師および研究者が BDバイオサイエンスの装置を用いて遺伝子、蛋白、および細胞の研究を行ない、疾患への理解を深めたり診断技術や疾患管理の技術を改善し新しい治療法の発見や開発を促進しています。
チェルシーアンドウエストミンスター病院セント・ステファンズ・センター(St Stephen’s Centre、Chelsea and Westminster Hospital)
チェルシーアンドウエストミンスター病院セント・ステファンズ・センターは欧州における最大のHIV病棟で、英国中のHIVおよびエイズ患者4,000名近くのケアに当たっています。同Trustは最近、HIVに関するサービスおよび臨床研究の向上を目的に数百万ポンド規模の資金を要する改造計画に着手しました。その内訳としてはダイアナ英国皇太子妃が1988年9月13日に開設した、最初のHIV患者向け施設である名高いKobler Clinicの刷新が含まれます。
※ IAVI(国際エイズワクチン推進機構:International AIDS Vaccine Initiative)の許可を得て複製。
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