BD(米国)とフジレビオ ダイアグノスティックス社(米国)は、癌の検出と管理の向上を目指し、バイオマーカーを開発するワールドワイドの契約を締結

卵巣がん早期発見のための強力なツール開発が、当面の目標

(注: 本リリースは、米Becton, Dickinson and Companyが2009年5月4日(米国現地時間)に発表したプレスリリース “BD Announces Results for Second Fiscal Quarter” を日本語に翻訳再編集したものです。本リリースの内容については英文資料を基本とし、翻訳文と解釈が一致しない場合は英文を優先とします。詳細はhttp://www.bd.com/press/をご参照ください。)

2009/05/13
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。

2009年5月4日−ニュージャージー州Franklin Lakes/ペンシルバニア州Malvern発

BD(ベクトン・ディッキンソン・アンド・カンパニー [ニューヨーク証券取引所上場: BDXと略記] ) およびFujirebio Diagnostics, Inc.(以下:フジレビオ ダイアグノスティックス社)は本日、がん診断アッセイの開発と供給を世界規模で推進するための契約に調印したと発表しました。

この契約に基づき、両社はフジレビオ ダイアグノスティックス社のがんバイオマーカーとBD社のマルチプレックス検査方式*を組み合わせた、がん診断用新製品を開発するとしています。当面は、上皮性卵巣がんの進行と再発をモニターするバイオマーカーとして米国食品医薬品安全局が既に承認済みのHE4を、卵巣がんの診断用バイオマーカーとする製品の開発を予定しています。またフジレビオ ダイアグノスティックス社は、自社が有する他のがんバイオマーカーをマルチプレックス診断用製品に今後活用できるよう、それらのバイオマーカーにアクセスする権利を、BD社に対し(BD ダイアグノスティックス–トライパス部門を通して)許諾しました。
* 複数のマーカーを組み合わせて診断できるシステム

BD社のウィメンズ・ヘルスおよびがん部門のバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、Wayne Brinster氏は、「当社は現在、バイオマーカー診断に基づくがん治療に必須のツールや技術の開発に投資しています。我々は、マルチプレックス方式によるバイオマーカーの検出が、初期がん診断の強力なツールとなり、結果としてより早期の治療と転帰の改善を可能にすると信じています」と語り、「当社のがん診断用製品開発プログラムにフジレビオ ダイアグノスティックス社のがんバイオマーカーを組み込むことによって、患者をより良く管理するための革新的な診断ツールを医師に提供し、がん診断分野における当社の成長に貢献すると考えます」と述べています。

またフジレビオ ダイアグノスティックス社の社長兼最高経営責任者、Paul Touhey氏は、「BDとの今回の提携はフジレビオ ダイアグノスティックス社の事業戦略に非常にうまくフィットしています」と語り、「この提携により、HE4が卵巣がんモニタリング用ツールとして利用される機会が拡大し、フジレビオ ダイアグノスティックス社のがんバイオマーカーの開発と製造関する専門能力が活用され、がん患者を管理するための新たなツールを医師に提供できることになるでしょう。」と述べています。

がん早期診断により患者の死亡率が著しく低下することが様々な研究から示されています。例えば、米国では、卵巣がんは婦人科系がんによる死亡の最大の原因となっており、女性のがん死亡の原因の第5位を占めています。また、米国では毎年約2万2千人もの女性が卵巣がんを発症しています。卵巣がんは、通常、自覚症状がほとんどないため、早期診断が難しいとされています。卵巣がんが発見される前にがんが相当進行していることも多く、その場合はがんの治療が困難となります。ある研究によると、末期卵巣がんと診断された患者の5年生存率は20-30%と低率でした。しかし、卵巣がんの早期発見が可能となれば、5年生存率は90%以上に高まる可能性があります。

HE4について:

フジレビオ ダイアグノスティックス社は、CA125(卵巣がん診断のゴールドスタンダードとされる腫瘍マーカー)と併用できるHE4テストを開発しました。公表された臨床データが示す通り、この2つのマーカーを組み合わせることにより、CA125だけの診断よりも高い感度と特異性の診断用ツールを提供できます。従って、医師は腫瘍が良性か悪性かをより正確に判定することができ、早期に適切な療法を患者に提供できるようになります。

Fujirebio Diagnostics, Inc. (フジレビオ ダイアグノスティックス社) について:

フジレビオ ダイアグノスティックス社は優れたがん診断用製品を提供し、がん用バイオマーカーアッセイ業界で主導的な地位を占めています。同社は、腫瘍関連分野を中心として、疾患管理のための体外診断用製品の臨床開発、製造および商品化に特化して事業を推進しています。フジレビオ ダイアグノスティックス社は、体外診断用医薬品のリーディングカンパニーである富士レビオ株式会社と臨床検査のトップ企業、株式会社SRLの統合により2005年7月に日本で設立された「みらかホールディングス株式会社」のグループ企業の1つです。フジレビオ ダイアグノスティックス社は世界的な販売網を有し、医師および患者はその販売網を通じて同社の診断用製品を購入することができます。フジレビオ ダイアグノスティックス社 (Fujirebio Diagnostics, Inc.) の詳細については610-240-3800まで問い合わせるかインターネットのサイト(www.fdi.com)を参照してください。