日本BD、「BD ネクシーバ™ クローズドIVカテーテル システム」 新発売

医療従事者の安全を守るとともに、患者さんの治療における快適さを向上
2010/10/01
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(略称:日本BD、本社:東京都港区赤坂、代表取締役社長:フランク・フローリオ)は、2010年10月1日、BD ネクシーバ™ クローズド IVカテーテル システム(BD Nexiva™ Cosed IV Catheter System)を発売します。BD ネクシーバ™ クローズドIVカテーテル システムは、シンプルで革新的なオール・イン・ワン システムで、医療従事者を針刺し損傷および血液媒介病原体への露出といったリスクを軽減するデザインとなっています。調査によると、針刺し損傷は、医療従事者の健康に重大なリスクを与えると同時に、医療経済的にも高額な医療コストが追加されると示唆しています1。また本システムには、BD Qサイト™ ルアーアクセススプリットセプタムが装備されており、カテーテル由来の血流感染の軽減2,3や、その他、輸液療法に従事している医療従事者からの意見を反映したさまざまな特長を備えています。

BD ネクシーバ™ クローズドIVカテーテル システムは、オール・イン・ワンのデザインで、よりシンプルで安全なカテーテル操作を医療従事者に提供します。この製品には、カテーテルの穿刺プロセスを向上させる工夫が施されており、また安定したカテーテル固定による合併症の軽減をサポートするようデザインされています。
・パッシブタイプ(抜針時に自動的に針先端がカバーされる型)針刺し損傷防止安全機構を採用することで、針刺し損傷のリスクを軽減します。
・BD インスタフラッシュ™ テクノロジー (穿刺時のフラッシュバック確認機構)により、血管確保時に血液の逆流がカテーテル上で確認できます。これにより、初回穿刺時のより確かな血管確保をサポートします。
・カテーテルとチューブが一体化しているため接続操作が不要になり、細菌汚染や血液漏れ、さらにカテーテルとチューブの接続不良などのリスクが軽減します。
・カテーテル固定ウイングにより血管内でのカテーテルの動きを抑えることで、「カテーテル抜け」等による予定外のカテーテル再穿刺を軽減することができます。

メディカルシステム事業部事業部長 ジョン・ハリスは、「当社は、医療従事者と患者の方たちを感染から守るためのデザインを施した、革新的な製品の開発を続けています。また、私たちは製品開発プロセスの中で、実際のユーザーの方たちの声に注意深く耳を傾けてきました。その結果として、日本市場に新たな閉鎖式IV システムを導入することが実現でき、とても光栄に思っています。 この製品により、輸液療法プロセスの改善や簡素化、さらに輸液療法の質の向上にも貢献できるものと確信しています」と述べています。

BD ネクシーバ™ クローズドIVカテーテル システムのもつ、患者さんにとって重要な利点の1つは、BD Qサイト™ ルアーアクセススプリットセプタムを装備することでの高流量確保とルアーで直接アクセスできる簡便性と安全性です。スプリットセプタム ニードルレス アクセス システムにおける血流感染率は、メカニカルバルブより64%〜70%低いといわれています2,3。メカニカルバルブの複雑さを排除したことで、このスプリットセプタム ディバイスには、細菌が繁殖可能な箇所が少なくなっています4。実際、患者さんがメカニカルバルブを使用した際、スプリットセプタム ニードルレス アクセス システムと比較して、血流感染の頻度が平均3倍であったことが調査により示されました5

もう1つは、カテーテルの素材としてBD バイアロン™ マテリアル(現在市販されている、BD インサイト™ オートガード™ 製品にも使われている)を使用することで、カテーテルが血管内の走行に沿って柔らかく変化し、機械的静脈炎を軽減することです6,7。さらに留置期間の延長によるカテーテルの入れ替えのための再穿刺を減らすことができます6,8

このBD ネクシーバ™ クローズドIVカテーテルシステムは, 医療従事者の方々と患者さんの双方にベネフィットを提供し、われわれの理念である「あらゆる人々の健康な暮らしを応援します」を実践できる製品であると確信しています。

参考文献
1 Royal College of Nursing, Needlestick Injury in 2008
2 Rupp ME, Sholtz LA, Jourdan DR, et al. Outbreak of bloodstream infection temporally associated with the use of an intravascular needleless valve. CID. 2007;44:1408-1414
3 Salgado CD, Chinnes L, Paczesny TH, Cantey JR. Increased rate of catheter-related bloodstream infection associated with use of a needleless mechanical valve device at a long-term acute care hospital. Infect Control Hosp Epidemiol. 2007;28:684-688
4 Karchmer TB, Wood C, Ohl CA, et al. Contamination of mechanical valve needleless devices may contribute to catheter-related bloodstream infections. SHEA 2006 Presentation Number: 221 Poster Board Number: 47.
5 E. Tacconelli, G. Smith, K. Hieke, A. Lafuma, P. Bastide. Epidemiology, medical outcomes and costs of catheter-related bloodstream infections in intensive care units of four European countries: literature- and registry-based estimates. Journal of Hospital Infection, Volume 72, Issue 2, Pages 97-103
6 Maki D, Ringer, M. Risk Factors for Infusion-related Phlebitis with Small Peripheral Venous Catheters. Annals of Internal Medicine. 1991;114:845-854.
7 Data on file.
8 Gaukroger, PB, Roberts, JG, Manners, TA. Infusion Thrombophlebitis: A Prospective Comparison of 645 Vialon® and Teflon® Cannulae in Anaesthetic and Postoperative Use. Anaesthesia and Intensive Care. 1988;16:3.