日本BD、子宮頸がん細胞診システムの製品ラインを拡充

細胞診検査をトータルでサポート
2009/02/02
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(本社:東京都港区赤坂4-15-1、足利英幸代表取締役社長、以下日本BD)では、子宮頸がんのスクリーニングをトータルでサポートするための、子宮頸がん液状細胞診システムの製品群を拡充しました。

日本BDは、昨年7月から子宮頸部細胞診スクリーニング支援システム「BD フォーカルポイント™」を販売しておりましたが、このほど子宮頸がん液状細胞診システムのラインアップがそろい、関連製品もあわせて、平成21年1月から販売を開始いたしました。このたび新たに加わった製品は、細胞診における「BD シュアパス™液状細胞診システム」と「BD プレップメイト™自動攪拌・分注装置」及び「BD プレップステイン™システム」(2月2日販売開始)です。

BD シュアパス液状細胞診システムにより作製される「単層細胞標本」は、子宮頸がん、前がん細胞、異型細胞およびすべての細胞診カテゴリーのスクリーニングおよび検出に使用されます。BD シュアパス法により作製された標本は、従来法で作成されたスライドと比較すると、疾患の検出が向上し、再検査などの手間を削減します。

検査ステップ

  • 検体採取: 子宮頸部から、専用ブラシを用いて細胞を採取し、ブラシの先端だけをBD シュアパス液状細胞診試薬に落とし込んで、これを輸送します。これにより、採取された細胞を無駄なく、検査室に輸送することが可能となります。

  • 診断用細胞調製: 「BD プレップメイト™自動攪拌・分注装置」を用い、専用の分離用試薬を使って、診断上邪魔になる赤血球、粘液、炎症細胞などを選択的に減らし、診断に必要な細胞群を収集します。「BD プレップメイト™自動攪拌・分注装置」を使うことによって、必要な細胞を取り出すことが容易になり、煩雑な操作が軽減されます。

  • 顕鏡用標本作製: 「BD プレップステイン™システム」を用いて、重積性の少ない、均一で背景のきれいな標本を効率的に作製します。

  • スクリーニング:子宮頸部細胞診スクリーニング支援システム 「BD フォーカルポイント™」を用いて、コンピュータによる形態認識技術を用いての高精度なスクリーニングを行うことにより、顕微鏡による目視検査に依存していた、これまでの作業の精度改善と効率化を進めることが可能となりました。

子宮頸がんと世界における検診の現状

子宮頸がんは原因がはっきりしており、予防可能ながんと言われています。日本では、毎年8,000人が子宮頸がんに罹患し、2,500人の女性が亡くなっています*。特に20代〜30代の女性に増加しており、大変深刻な問題となっています。しかし早期に発見すれば、手術によりほぼ100%完治します*。検診率を高めることによって罹患率を低くすることができます。欧米女性の約80〜90%の検診率に比べ、日本での検診率は24%とかなり低いのが現状です。

日本BDは、子宮頸がん液状細胞診システムをトータルで販売すると同時に、子宮頸がん検診の啓発活動にも取り組んでまいります。


関連情報

細胞診検査製品

・子宮頸部細胞診検査用 採取器具
・BD シュアパス™ 液状処理細胞診システムおよび関連製品
・BD トータリス™ マルチプロセッサー
・BD プレップメイト™ 自動攪拌・分注装置
・BD トータリス™ スライドプレップ
・BD プレップステイン™ システム
・BD フォーカルポイント™ 子宮頸部細胞診スクリーニング支援システム
・BD サイトナビ™ 自動座標位置表示システム