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針刺し安全防止連邦法(抜粋)

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Needlestick Safety and Prevention Act- 針刺し安全防止法


Photo Credit: David Scull, White House Photo
 2000年11月6日クリントン大統領の署名によりNeedlestick Safety and Prevention Act(針刺し安全防止法)が連邦法として制定されました。

第106回議会において以下の所見が表明され、安全器材を検討し導入する義務を含む針刺し事故防止法が制定されました。

【所見(抜粋)】

● 血液媒介病原体に職業上曝露した数多くの労働者は、血液や感染の危険性のある物質に曝露した結果、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎、C型肝炎などの生死に関わる感染症や疾患に罹患している。

● 1991年OSHA(労働安全衛生管理局)は、HIV、HCV、HBVなどの血液媒介病原体への職業曝露の標準基準を公布し、この基準の遵守によって、職場で血液媒介疾患に罹患する危険性は著しく減少した。が、医療現場における針刺し切創による職業上の血液媒介病原体への曝露は依然として深刻な問題である。

● 2000年3月、CDCは米国の医療現場では年間38万件以上の汚染された鋭利器材による針刺し切創が発生していると推定した。すべての医療現場では、毎年60万から80万件の針刺し切創が発生していると推定される。これらはHIV、HCV、HBVなどの血液媒介病原体に汚染されている可能性がある。

● 1991年の血液媒介病原体基準の公布後、医療従事者が使用可能である損傷防止に有効な工学的管理の数や種類が著しく増加した。現在、より安全な医療器材(安全器材)を含む新しい工学的管理の有効性に関する広範な研究やデータが存在する。

● 数多くの研究が、ニードルレスシステムや針刺し損傷防止機構付き鋭利器材などの安全器材は、総合的な血液媒介病原体リスク削減プログラムの一環として使用された場合には、極めて有効であることを証明した。

● 2000年3月CDCは、使用された器材の種類や操作方法によるが62〜88%の針刺し切創が安全器材によって防止可能であると推定した。

● 安全器材を使用するためのトレーニングや教育、またより安全な実践は、針刺し切創を予防する上で重要な要素である。針刺し切創を減少させるためには、器材の選定や評価する過程において現場のスタッフが参加することも、新たな安全器材が導入された時には特に重要な要素である。

● 血液媒介病原体の基準の改定は、雇い主が安全器材を選定・評価・導入することに関する要求について詳細に規定されるものが求められる。