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『BD ベリター™ システム Adeno』FAQ

2016年4月1日更新

はじめに

アデノウイルスキット『BD ベリター™ システム Adeno』(以下本品とする)について

本品は、検体中のアデノウイルス検出用の体外診断用医薬品で、アデノウイルス抗原を標的とするモノクローナル抗体を用いた免疫クロマトグラフィー法を原理とするキットです。反応時間は10分で、測定に専用の『BD ベリター™ システム リーダー』(別売品【カタログ番号:256056】)を用いることで迅速かつ客観的な判定を行うことができます。

製品について


本品は冷蔵庫で保存できますか?

本品の貯法は2~30℃保存です。冷蔵保存もできますが、冷蔵保存をする場合は試薬を凍結させないように注意してください。また、冷蔵庫に保存していたキットを使用する際は、冷蔵庫から出してしばらく放置し(テストプレートは、開封せずにそのまま放置する)、十分に室温に戻してから検査を実施してください。


誤って本品を冷凍庫に入れてしまいましたが使用しても大丈夫ですか?

正しくない反応を示す可能性がありますので、一度凍結した製品は検査に使用しないでください。


テストプレートのパッケージは用時開封とのことですが、開封後どのくらいの時間有効ですか?

テストプレートは吸湿すると劣化します。吸湿の程度は環境の湿度に左右されるため、「開封後の有効時間は何分」ということを一概に言うことはできません。
なお、テストプレートの個別包装内には乾燥剤が入っていますが、万一乾燥剤が入っていなかった場合は、そのテストプレートは吸湿し変質している可能性があるので使用しないでください。 また、個別包装のシールが不完全だった場合も、そのテストプレートは使用しないでください。


本品は、薬局で購入して自宅で検査することはできますか?

本品は、一般用検査薬ではないため、薬局では購入できません。


検体採取について


どのような検体を検査に使用できますか?

本品は咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液又は角結膜ぬぐい液を検査対象とします。検体採取法の詳細については、添付文書中の【操作上の注意】<測定試料の性質、採取法>をご参照ください。


本品に使用する綿棒として、どのようなものがお勧めですか?

本品に使用する綿棒は医療機器です。使用されている一般的な綿棒の使用を避け、キットに付属の綿棒をご使用ください。


検体に血が付いていましたが検査できますか?

2%の全血を含む検体を用いて社内で検討した結果、判定に影響を与えないことを確認しています。


夜間緊急外来などで検体の採取は行ったが検査する者がいない時など、検体採取後の綿棒を保存しておくにはどうしたらよいですか?

やむを得ず検体採取後の綿棒を保存する必要がある場合は乾燥や汚染に注意し、検体採取後1時間以内に検査を行ってください。


検査について


抽出試薬の役割は何ですか?

抽出試薬は、ウイルス抗原を溶出し、免疫クロマトグラフィー法において抗原成分、抗体成分を運搬するクロマト展開剤の役割を果たすと同時に、たん白質などが担体へ非特異的に吸着するのを防止します。抽出試薬は、本品での使用に調製された試薬です。必ずキットの構成試薬の抽出試薬を使用し、添付文書の記載に従って正しく検体調製を行ってください。


チップを付けずに試料を添加しても検査できますか?

必ずチューブに付帯のチップを装着して検査をしてください


高粘性の検体ですが検査できますか?

検体に粘性があった場合でも、抽出試薬に十分混和してテストプレートへ3滴添加でき、『BD ベリターTM システム リーダー』にて測定結果が表示されれば問題ありません。


抗ウイルス薬が投与された患者様に検査は可能ですか?

一般的な抗ウイルス薬においては本品に対する影響は確認されませんでした。詳細は添付文書中の【操作上の注意】<妨害物質・妨害薬剤>をご参照ください。


判定について


判定はどのように行いますか?

判定は『BD ベリター™ システム リーダー』(別売品【カタログ番号:256056】)の液晶画面に表示された結果をもとに行います。BD ベリター™ システムによる測定結果は、『BD ベリター™ システム リーダー』によってのみ判定されます。テストプレートを目視により判定した結果は、BD ベリター™ システムでは保証されません。


コントロール(判定部[C])が発色せず、『BD ベリター™ システム リーダー』でエラー表示が出た場合はどうしたらよいですか?

コントロール(判定部[C])が発色せず、『BD ベリター™ システム リーダー』でエラー表示が出た場合、試料の添加不足、過剰添加又は粘性の高い検体により展開不良を起こした可能性が考えられます。『BD ベリター™ システム リーダー』に付属の精度管理用テストプレートで内部精度管理試験を実施してください。詳細については、『BD ベリター™ システム リーダー』マニュアル中の「精度管理」をご参照ください。内部精度管理試験の結果に問題がなければ『BD ベリター™ システム リーダー』の機能は正常であることを示しています。検体の採取量や試料添加量を確認の上、新しいテストプレートで再試験を行ってください。


テストプレートの発色ラインが薄い(又は濃い)ですが大丈夫ですか?

検体の性質及び抗原量がラインの発色に影響する可能性もありますが、『BD ベリター™ システム リーダー』ではそれぞれのラインの反射強度を算出し、所定の閾値に基づき測定結果を表示します。したがって、テストプレートの所見に関わらず『BD ベリター™ システム リーダー』の液晶画面に表示される測定結果を確認してください。エラー表示が出た場合は、添付文書中の【測定結果の判定法】<リーダー液晶画面上のエラー表示及び警告表示>の「エラー表示」をご参照ください。


テストラインが薄い場合は検体中のウイルス量が少ないということになりますか?

テストラインの濃さは検体に含まれるウイルス抗原以外の成分の影響を受ける場合もあるため、その濃淡が必ずしもウイルス量を反映しているとはいえません。


テストプレートの判定部[T]及び判定部[C]以外の位置にラインが現れているが問題はありますか?

添付文書中の図.1テストプレート各部の名称に記載のある判定部[N]にラインが認められることがあります。判定部[N]はバックグラウンドとして用いられ、検体の性質により発色することがあります。テストプレートの所見に関わらず『BD ベリター™ システム リーダー』の液晶画面に表示される測定結果を確認してください。エラー表示が出た場合は、添付文書中の【測定結果の判定法】<リーダー液晶画面上のエラー表示及び警告表示>の「エラー表示」をご参照ください。


判定済みのテストプレートを所定の反応時間(10分)経過後、再度測定又は判定することは可能ですか?

試料添加後テストプレートを長時間放置しておくと、乾燥や逆流の影響等により、非特異的なラインが現れたり、逆にラインが薄くなったりする可能性があります。従って、所定の反応時間(10分)を経過した使用済みのテストプレートを再度測定又は判定することはできません。


試料添加後、テストプレートのリーダー読み取り部の背景が滲むように見えますが大丈夫ですか?

検体の性質により、テストプレートに試料を添加後、展開が遅れる場合があります。試料添加直後などは赤紫色に発色する色素が残り、テストプレートのリーダー読み取り部が滲むように見えることもあります。所定の反応時間を守り、テストプレートの所見に関わらず『BD ベリター™ システム リーダー』の液晶画面に表示される測定結果をご確認ください。エラー表示が出た場合は、添付文書中の【測定結果の判定法】<リーダー液晶画面上のエラー表示及び警告表示>の「エラー表示」をご参照ください。


その他


本品を使用した場合の保険点数は何点ですか?

D012感染症免疫学的検査 「アデノウイルス抗原定性(糞便を除く。)」 200点
D026検体検査判断料 「免疫学的検査判断料」 144点
D419その他の検体採取 「鼻腔・咽頭拭い液採取」 5点


使用済みのテストプレートは再使用できますか?

使用済みのテストプレートは再使用できません。


製品の精度管理方法はどのようなものですか?

キットの構成試薬の陽性コントロール及び陰性コントロールを用いて精度管理試験を実施することを推奨します。精度管理試験方法の詳細については、添付文書中の「精度管理」をご参照ください。


最小検出感度の単位の「TCID50/mL」とはどういう単位ですか?

TCID50とは、「Tissue Culture Infectious Dose 50」の略で、50%組織培養細胞感染率を示します。TCID50/mLとは1mL中における50%の組織培養細胞を死滅させうるウイルス量(力価)を表します。


キットの抽出試薬で抽出した試料を、ウイルス分離やPCR法に使用することはできますか?

抽出試薬には界面活性剤が含まれているため、ウイルス分離用の検体としては不適切です。検体採取とその後の輸送保存条件に関して事前検討をいただき実施することをお勧めします。


添付文書<廃棄上の注意>に、廃棄はオートクレーブしてからと記載があるが、医療廃棄物として出す場合もオートクレーブを行う必要はありますか?

ご施設のガイドラインに従ってください。