日本BDと太陽ファルマテックが業務提携
製薬会社のプレフィルドシリンジ製剤開発のトータルサポート
「PFS製剤化トータルサポートサービス」を提供開始

2022/02/28
※プレスリリースは発表時のものを掲示しております。発表後、内容に変更がある場合がありますのでご注意ください。

日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
太陽ファルマテック株式会社


日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:阿知波達雄、以下、日本BD)と太陽ファルマテック株式会社(本社:大阪府高槻市明田町、代表取締役社長:佐藤英志 以下、太陽ファルマテック)は、両社で製薬会社のプレフィルドシリンジ製剤(PFS製剤)開発をサポートする業務提携を締結し、2022年3月より「PFS製剤化トータルサポートサービス」を提供開始いたします。

「PFS製剤化トータルサポートサービス」は製薬会社のプレフィル化を前提とした新薬の開発や、既存製剤のPFSへの剤形変更、グローバル市場への展開支援を、デバイスの開発から薬剤の充填・製造、臨床試験や販売後の支援までをワンストップでサポートするサービスです。

PFS製剤は薬剤が予め充填してあり、シリンジ部には製剤名や分量、使用期限などを明記したラベルが添付してあるため、投与の準備時間の短縮や異物混入のリスクを低減し、薬剤の取違えや誤投与防止に貢献します。

近年、世界的に新たなモダリティによる薬剤開発が進んでいます。生物学的製剤、特に抗体医薬品は新薬の主流になりつつあり、グローバル規模でのモノクローナル抗体医薬品の売上高は2025年に3000億円*に達すると言われています。このような生物学的製剤では、薬剤安定性に優れたガラス容器が適しており、BDのガラス製プレフィルドシリンジ製品は世界で500社以上の製薬会社で採用されています。

製薬会社が製剤のプレフィル化を検討する際、PFS製剤に精通したCDMO(医薬品製剤開発・製造支援事業)への委託を求める声がありました。本サービスでは、PFS製剤の製造技術と経験を持つ太陽ファルマテックが、薬剤充填・組付けなどの製造を受託し、製薬会社のプレフィル用製剤の製造ニーズに応えます。

また、日本の製薬会社のグローバル展開も年々増加してきており、既にプレフィル化が進む国での販売には、その地域の市場動向や信頼できるCDMOとの連携、医薬品の承認取得や輸出を見据えた剤形での開発や販売ネットワークに関する検討が必要とされます。今回のPFS製剤化トータルサポートサービスでは、BDのグローバルでの豊富なネットワークと知見を活かし、こうしたグローバル展開の際のニーズにもお応えしていきます。

日本BDと太陽ファルマテックは、製薬会社の新薬開発やプレフィル化、海外展開におけるニーズに応え、プレフィルドシリンジ製剤の市場拡大と医療への貢献を目指します。

*グローバルでのモノクローナル抗体医薬品の売上高:

Lu, R., Hwang, Y., Liu, I. et al. Development of therapeutic antibodies for the treatment of diseases. J Biomed Sci 27, 1 (2020). https://doi.org/10.1186/s12929-019-0592-z

https://www.globenewswire.com/news-release/2019/10/10/1928253/0/en/Biologics-Market-To-Reach-USD-625-6-Million-By-2026-Reports-And-Data.html


【用語集】

プレフィルドシリンジ製剤(PFS製剤)
注射剤は通常、アンプルやバイアルといわれるガラス製の容器に入れてあります。使用する際に注射器(シリンジ)で容器から薬剤を吸い出して用います。プレフィルドシリンジ製剤は、製剤名や目盛り、使用期限などが明記されたシリンジに予め薬剤が充填されており、医療現場ですぐに使用することができる薬剤充填済み注射器です

CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)
医薬品製剤開発・製造支援事業。製薬会社から委託を受け、医薬品受託製造を行います。開発から製造に関わる業務を代行します。