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Ignazzo(イグナッソ) Vol.17 (2022年12月) 付録

掲載内容は、情報誌「Ignazzo(イグナッソ)」発行時点の情報です。

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<コンテンツ1> 誰でもできるグラム染色を感染症診療に活かそう! 第二弾

医療法人鉄蕉会亀田総合病院
小俣 北斗 先生、渡 智久 先生、大塚 喜人 先生

序章
感染症診療の要となる微生物検査は、最終報告までに少なくとも2日間を要するため、早期診断・治療には菌種の推定が重要な情報の一つとなる。しかし、グラム陽性桿菌のなかで強毒性の細菌、また分離頻度のきわめて高い細菌については情報が豊富であるものの、稀な検出菌についてはその情報が少ない。このような背景も手伝って、臨床にて検出されるグラム陽性桿菌の稀な菌はコンタミネーションとして処理される機会も多い。グラム陽性桿菌であっても本来無菌的な検査材料から検出される菌の起炎性を判断することはきわめて重要なことである。今回は実際に血液培養から検出されたグラム陽性桿菌の写真を掲載し、主な特徴について記載した。
グラム染色所見を基準に球桿菌、Coryneform(棍棒状、柵状)、桿菌、大桿菌、グラム不定の5つの形態に分類後、カタラーゼ試験、
同定方法や生息環境に加え、コロニーの特徴をまとめた。
これが少しでも診療の最前線にて活躍されている臨床検査技師、医師の皆様にお役に立てるなら幸甚に存じます。