— 玄関を入ったホールに黄色いピアノがありますね。
A 「黄色いピアノを送る会」の関西労災世話人会の方が、患者さんの心を癒せればと寄贈して下さいました。朝夕の自動演奏は、患者さんや家族は楽しみに待っておられますし、地域の方々も聴きに来られるんですよ。今後は月に1回コンサートを開く予定です。
— 地域とのつながりが深いのですか?
A 「地域に親しまれる病院」が基本方針ですから、ボランティアの方々にも積極的にお手伝いしてもらっています。「癒しの空間づくり」にも取り組んでいて、待合室や廊下に鉢植えや絵画を飾っています。英国では芸術を取り入れるホスピタルアートが定着していますが、日本ではまだ少ないようですね。ご支援いただいている画家の方からは、「作品が多くの方々の目に触れ、癒しにつながるのはうれしいこと」という声も聞いています。患者さんはいろんな不安や痛みを抱えて受診されるのに、病院は無機質な空間になりがち。すばらしい芸術に触れ、不安を和らげたり生きる意欲が湧いてきたり、治療にもいい影響が表れるのです。