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BD サイトリッチ™ 標本作製手順/非婦人科材料用手法

※BD サイトリッチ™ ブルー保存液は販売終了しています。

前準備

● BD シュアパス™ プレコートスライド(以下、プレコートスライド)、BD® 遠心チューブ(以下、遠心チューブ)
に番号を記入します。
● BD トータリス™ スライドトレイ(以下、スライドトレイ)にプレコートスライド、BD® セトリングチャンバー(以下、セトリングチャンバー)をしっかり取り付けます。
前準備解説写真
セトリングチャンバーを確実にセットします(左)     12検体セットされた状態(右)

細胞固定

1. 遠心して沈渣を収集します。(600G、10分間)
  ※液状検体は検体量が多いほど細胞を多く収集できます

2. 沈渣にサイトリッチを加え、よく攪拌して30分以上固定します。

前処理(遠心)

3. 1回目の遠心をします。(600G、10分間)

4. 上清をデカントして捨てます。

5. 沈渣に精製水を加えよく攪拌します。
沈渣が少量の場合 : 精製水6mL加えてよく攪拌します。
沈渣が多量の場合 : 遠心チューブに検体1〜 5滴(1滴50μL)入れ、さらに精製水10mL加えてよく攪拌します。

6. 2回目の遠心をします。(600G、5分間)

7. 上清をデカントして捨てます。

分注・塗抹

8. 沈渣に精製水300μLを加え、ミキサーでよく攪拌します。
(※2枚作製する場合は2倍量の600μL加えます)

9. ピペットで300μLを採取し、セットしておいたセトリングチャンバー内へ分注し10分間静置します。

注1) 採取器具が綿棒の場合、沈渣に加える精製水量を調節してください。
沈渣に加える精製水量について:採取器具が綿棒の場合、細胞量が十分でないことがあります。沈渣に加える精製水量を少なくすることで収集した細胞を有効に塗抹させることが可能です。

洗浄

10. スライドトレイを逆さにして過剰な水分を捨て、そのまま濾紙等で吸い取ります。(細胞塗沫面が乾燥しない様に注意します)

11. 95〜100%エタノールで洗浄します。セトリングチャンバーの内壁に沿わせてエタノールを約1mL入れます。

セトリングチャンバーの内壁に沿わせて塗沫面に直接かけないように注意します。

12. 逆さまにして、洗浄したエタノールを捨てます。(11、12の操作を1〜2回行います)

染色系列へ

13. 逆さまのまま10秒〜1分間程度、濾紙等の上に置きます。
その後セトリングチャンバーを取り外し、塗沫面が乾かないうちに、プレコートスライドを95%エタノールに入れるか、又はコーティングスプレーをかけて染色系列へ進めます(当日染色しない場合はエタノールに浸しておいてください)。

※サイトリッチで固定された検体は、パパニコロウ染色以外に免疫染色も可能です。


チャンバー周囲の細胞を壊さないために上に引き上げるように静かに外します

サイトリッチの取扱い注意点

● 口でのピペット操作をしないでください。
● 傷口と接触しないよう防いでください。
● 使用時はパウダーフリー手袋、検査着、保護メガネを着用してください。
● 検体取り扱い時は、適切な感染予防措置に従ってください。
● 摂取しないでください。(レッドに微量のホルムアルデヒドが含まれています。)