従来、積極的に体温を下げコントロールする治療を脳低体温療法や低体温療法(Therapeutic Hypothermia)と呼び、高体温を回避するため35℃~37℃程度に体温を管理することを平熱療法や常温療法(anti-hyperthermia ,induced normothermia)などという言葉で呼んでいました。
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しかしながら、2009年に行われた5学会の国際会議(ATS (American Thoracic Society),ERS(European Respiratory Society),ESICM(European Society of Intensive Care Medicine),SCCM(Society of Critical Care Medicine),SELF(Socie´te´ de Re´animation de Langue Francaise))において、用語の混乱を避けるため「体温管理療法(TTM:Targeted Temperature Management)」という統一した言葉に置き換えることになりました。また、導入,維持,復温についても詳細に記載することなどが合わせて推奨されました。それまでのTTMに関する研究では、それぞれ目標体温や冷却時間、維持期間、復温時間などが一貫していなかったため、正しい評価や比較が困難であったということが背景にあります。
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