●米国の針刺し安全防止連邦法において、すでに市場に出されている安全器材(針刺し損傷防止機構付き器材及びニードルレスシステム)による針刺し損傷防止効果については、下記のように有効性が評価されています。
*数多くの研究が、ニードルレスシステムや針刺し損傷防止機構付き鋭利器材などの安全器材は、総合的な血液媒介病原体リスク削減プログラムの一環として使用された場合には、極めて有効であることを証明した。
*2000年3月CDCは、
使用された器材の種類や操作方法によるが62〜88%の針刺し切創が安全器材によって防止可能であると推定した。
●実際に安全器材を導入する際には、針刺し損傷防止機構という付加価値によってコストが割高になることがあるが、針刺し損傷の実態を把握し、安全器材導入による損傷防止効果を適切に評価することで、削減可能となるコストを明らかにし、対費用効果を明確にすることが重要となります。
●EPINetシステムでは、実際にそれぞれの損傷に要したコストを算出して、
中空針及びランセットの30器材についてはすでに使用可能な安全器材による損傷防止で削減可能となるコストが自動計算されるプログラム※)があります。
※)このプログラムでは、「輸液ラインのアクセスに使用した金属針」と「ランセット」による針刺し損傷は、それぞれ「ニードルレスシステム」と「引っ込むタイプのランセット」によって100%防止可能と推定されており、他の器材については、患者への使用後に発生した損傷が防止可能な損傷として推定されています。
県西部浜松医療センター医療従事者における針刺し切創事故に関するサーベイランスとコスト試算;浦野美恵子、矢野邦夫、他:環境感染、Vol.12 no2,1997
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