Cytometry101
: FlowJo University

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Cytometry 101

FlowJo™ Universityへようこそ! FlowJo™ 解析用ソフトウェア によるシングルセルデータの解析方法についての話を始める前に、まずそのデータがどこから来るのかを見ておきましょう。 シングルセルのデータはフローサイトメトリーで収集できます。フローサイトメトリーとは、流動媒体中の細胞を測定する方法です。 こうした測定を行うために使用する機械をフローサイトメーターといいます。 フローサイトメーターは、この例に示すように、様々な形やサイズのものがありますが、基本的な原理は同じです。一般的に、フローサイトメーターは流路系、光学系、電子工学系で構成されます。流路系は細胞サンプル (このイラストでは赤い点) を取り込み、測定ポイントに搬送します。またこのとき、ハイドロダイナミックフォーカシング (流体力学的絞り込み) やアコースティックフォーカシング (音響絞り込み) により、細胞を縦一列に整列させます。

次は光学系です。 測定ポイント、この図では青いレーザー光が赤い細胞に当たっている部分ですが、ここで細胞はレーザー光を通過します。選択された細胞内標的と結合する蛍光プローブはレーザー光によって励起され、それぞれのプローブに応じた様々な色の光を発します。この光は個々の色に選別され、放出された光子の量が光電子増倍管 (photomultiplier tube: PMT) で測定されます。重要なのはこの定量的な側面です。サイトメトリーでは相対量が測定されるため、単なる Yes/No や On/Off ではなく発現強度を測定できるのです。

最後に、励起した光子を電子工学系で電圧測定値に変換し、発現強度を表す値にします。

私たちが扱う値がどのように生成されるのかを詳しく見てみましょう。

複数の表現型がどのように識別されるかについては、これまであまり詳しく説明されていませんでした。 先に述べた蛍光プローブで標識したモノクローナル抗体を、研究対象の表現型を発現する抗原に特異的に結合させます。 サイトメトリーでは、装置にもよりますが、異なる細胞情報を 50 種類程度まで測定できます。こうした複数の情報を多くの細胞で測定した結果は、フローサイトメトリー標準 (flow cytometric standard: FCS) ファイルに保存されます。FlowJo™ 解析用ソフトウェはどのサイトメーターの FCS ファイルにも対応しています。

サイトメトリーの紹介は以上です。